一昨日の『読売新聞』さん、愛媛版の記事です。 松山市で行われた「響け!!言霊 第8回“ことばのがっしょう”群読コンクール」についてです。
言葉 小中生が体で表現 ◇松山で群読コンクール500人競う
複数人による詩の朗読のコンクール「響け!!言霊“ことばのがっしょう”群読コンクール」が21日、松山市堀之内の市民会館であった。小中学生の22グループ約500人が響き合う表現の美しさを競った。
子規のまちとして言葉を大切にしていこうと、松山市などが2009年から続けている。今回のテーマは「伝えたいメッセージ」。各チームは詩や歌詞などを3分以内の群読作品に構成。高村光太郎や谷川俊太郎さんの詩、槇原敬之さんの歌「世界に一つだけの花」などを、舞台で身ぶりを交えながら群読した。
最優秀の大賞に輝いたのは、松山市立伊台小3年のチーム「とにかくわっしょいIdai3」。お祭りを表現した北原白秋の詩を、約50人で威勢よく表現した。河野若菜さん(9)は「お祭りの詩を群読していると楽しい気持ちになってくる。みんなで練習した力を出し切れた」と誇らしげだった。
「ことばのがっしょう」というコンセプトがいいですね。本当の合唱となると、ある意味、敷居が高い部分がありますが、朗読であれば、奥は深いものの、とりあえず入り口はそれほど抵抗なく入れるような気がします。さらに群読となると、助け合うことができますし、役割分担などの面でも教育的効果が期待できるのでしょう。
そして何より、こうした活動を通じてやはり「ことば」を大切にする姿勢を身につけてほしいものです。そうした部分では、光太郎の詩は、やはり奥深いものがありながら、入り口は小学生でも入りやすい部分があります。当方も小学生の時に「道程」や「智恵子抄」の詩篇に触れたのがこの世界に入ったきっかけでした。
さらに願わくは、奥深いその奥まで興味を持ってくれるお子さんが増えてほしいものですね。
【折々の歌と句・光太郎】
隧道を出れば雪なり国境 明治42年(1909) 光太郎27歳
有名な川端康成「雪国」の冒頭「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」を思わせますね。しかし「雪国」の執筆は昭和10年(1935)。25年以上前に光太郎が同じような発想で句を詠んでいます。
今朝も冷え込んでいました。本格的な春までもう少しの辛抱かな、と思います。