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文京区立森鷗外記念館 特別展「一葉、晶子、らいてう―鷗外と女性文学者たち」。

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企画展情報です。 

特別展「一葉、晶子、らいてう―鷗外と女性文学者たち」

期    日  : 2019年4月6日(土) ~6月30日(日)
会    場 : 文京区立森鷗外記念館 東京都文京区千駄木1-23-4
時    間 : 10:00〜18:00
料    金 : 一般 500円  20名以上の団体は400円  中学生以下無料
休 館 日 : 5月28日(火)、6月25日(火)

小説家・樋口一葉(18721896)、歌人・与謝野晶子(18781942)、評論家・平塚らいてう(18861971)―明治・大正期を代表する女性文学者三人を、森鴎外(18621922)は「女流のすぐれた人」(『与謝野晶子さんに就いて』)と高く評価しています。現在は文学者の性別が意識されることも少なくなりましたが、明治・大正期の女性文学者は「閨秀(けいしゅう)作家」「女流作家」などと呼ばれ、男性中心の文学者たちの中で区別されてきました。一葉、晶子、らいてうもそうした環境で自身の表現を模索し、小説や詩歌、評論を以て時代と向き合いました。
三人が世に出た事情や時期は異なり、表現の手段もさまざまです。鷗外は女性文学者たちが表現することを好意的にとらえ、常に変わらず見守ってきました。鷗外が彼女たちに向けた眼差しは、鷗外の評論や日記、書簡、そして彼女たちの証言からも知ることができます。
本展では、一葉、晶子、らいてうと鷗外の交流や接点を交えながら、活躍の場となった雑誌、受けた教育、人物交流などの視点をとおして、三人の文業や周辺の女性文学者を展覧します。明治・大正期に花開いた女性文学者たちと、彼女たちを見つめた鷗外が織りなす近代文学史を紹介します。

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関連行事

 講師:三枝之氏(歌人・山梨県立文学館館長)    日時:62日(日)14時~1530
 会場:文京区立森鴎外記念館 2階講座室        定員:50名(事前申込制)
 料金:無料(参加票と本展鑑賞券(半券可)が必要) 申込締切:517日(金)必着

講演会2「森鷗外と新しい女たち」
 講師:尾形明子氏(文芸評論家)          日時:68日(土)14001530
 会場:文京区立森鴎外記念館 2階講座室        定員:50名(事前申込制)
 料金:無料(参加票と本展鑑賞券(半券可)が必要) 申込締切:5月24日(金)必着

ギャラリートーク 展示室にて当館学芸員が展示解説を行います。
 4月17日、5月15日、6月12日 いずれも(水)14時~(30分程度)
 申込不要、展示観覧券が必要です。
 
中学生・高校生向けギャラリートーク
 教科書にも登場する、一葉、晶子、らいてう、そして鷗外についてお話します。
 6月23日(日)14時~(30分程度) 申込不要、高校生以上の方は展示観覧券が必要です。


与謝野晶子は、新詩社における光太郎の師。平塚らいてうは日本女子大学校での智恵子の先輩にしてテニス仲間。『青鞜』の表紙絵を智恵子に依頼しました(智恵子の手になる表紙があしらわれた創刊号(明治44年=1911)も展示されるようです)。そして森鷗外は、東京美術学校で教壇に立っていたこともあり、光太郎は美学の授業を受けました。その後も観潮楼歌会に何度か参加しています。

早逝した樋口一葉は光太郎智恵子と直接の関わりはなかったようですが、光太郎は同じく早逝した実姉・さく(咲子)の風貌が一葉に似ていたと回想しています。

ぜひ足をお運び下さい。


【折々のことば・光太郎】

人間の記憶や表現の半分以上は間違であるかも知れない。間違いと否との百分率が取れたら随分意外の思をすることだらうと考へられる。間違ふことを神経質に嫌つてゐたら何を考へることも表現することも出来なくなるであらうし、さうかといつてそれを構はずに居たら何の進捗発展もないことにならう。
散文「間違のこと」より 昭和15年(1940) 光太郎58歳

言葉の部分では、一度こうと思いこむと、それが誤りと知らずに使い続けてしまう例はよくありますね。熟語の読み方、意味、漢字の送り仮名、字形、書き順、それから歌の歌詞などなど。光太郎も同じ文章で、長い間「獺祭(だっさい)」を「らいさい」だと思いこんでいて、恥をかいたという経験を披瀝しています。某国営放送のアナウンサー嬢は、本番中にニュース原稿の「喫緊」が読めず、「きんきつ」などと読み、同時に出演していた男性アナウンサーに「きっきん! きっきん!」と何度も横から小声で指摘され、それでも「え? え???」とパニックになっていたことがありました。

言葉の部分では、当人が困るだけという面がありますが、事実関係の誤認などを、ある程度権威のある人が影響力の強いメディアなどで平気で書いたりしゃべったりされると、それを真に受けた人がさらに流布することにもなり、やがて誤った内容が定説としなってしまうこともなきにしもあらず。当方も(権威はありませんが(笑))気をつけようと思います。

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