たまたまネット上で見つけました。
篠原貴之水墨絵画展-水墨の新境地-
期 日 : 2017年11月15日(水)~11月21日(火)![イメージ 1]()
会 場 : 松屋銀座 7階遊びのギャラリー
東京都中央区銀座3-6-1
時 間 : 10:00-20:00 最終日17:00閉場
料 金 : 無料
京都府在住の水墨作家、篠原貴之。水墨画という東洋独自の伝統技法を使いながらも、西洋と東洋の垣根を取払った自由な視点で、現代の感性にフィットした水墨画の世界を創りだしています。全国各地で展覧会活動を展開する他、依頼を受けての襖絵や肖像画、小説や雑誌の装画やカレンダーの原画、テレビ番組とのコラボ等々、水墨画を活かす様々な分野を舞台とし積極的に活動しています。今回はどのような新作を発表してくれるのか、どうぞご期待ください。
【篠原貴之 プロフィール】
1961年 京都生まれ
1980年 京都市立日吉ヶ丘高等学校美術工芸コース西洋画科
卒業
1986年 京都市立芸術大学美術学部彫刻科卒業、同大学院彫
刻科入学
1987-1990年 イタリア国立ミラノ美術学院彫刻科に、イタリア
政府給費留学生として留学
1990年 京都芸術短期大学(現京都造形大学)にて講師を務め
る傍ら、李庚先生、藤原六間堂先生の指導を受け水墨
画を始める
1992-1994年 中国中央美術学院国画科に文部省派遣中国政
府国費留学生として留学
1994年- 水墨画の創作、発表に専念
1997年 篠原貴之水墨画集『空と人と大地と』を出版
2001年 篠原貴之水墨画集『墨いろの旅—イタリア・日本—』を出版
2002年 直木賞受賞作『生きる』(乙川優三郎著、文芸春秋刊)の扉絵を担当
2003年 篠原貴之水墨画集『墨いろの情景』を出版
2005年 梅林寺(豊中市)に襖絵「降魔成道—菩提樹の下で—」を奉納
2007-2014年 国立新美術館にて現代水墨作家展招待出品
2009-2014年 京都を拠点とする日本画家グループ NIHONGA・京(日本橋三越本店 企画)結成、参加
2010年 ポルトガル国立ポルト大学美術学部にてアーチストレジデンス(制作、展覧会、授業)フランス ニー
ス リオン近郊にて水墨ワークショップ
2011年 繁久寺(富山県)に襖絵「万葉故地」を奉納
2012年 パラッツォ デッレ プリジオーニにて個展(イタリア ヴェネチア)ブーアルジェンタにて個展(フランス
ローヌ)
2013年 NHK音楽ドキュメンタリー番組「涙の書」のための水墨画作品 20点制作
2014年 フランス人水墨画愛好グループART ZENの依頼で、京都美山 奈良にて水墨画研修会を企画、講師
を務める。
ご本人のブログに、出品作品のご紹介が出ていました。その中で、「レモン哀歌」という作品も紹介されていました。
いい感じですね。
いつも書いていますが、さまざまな分野の表現者の皆さんに、どんどん光太郎作品へのオマージュをお願いしたいところです。
【折々のことば・光太郎】
かんかんたる君子はコメデイヤン。 目から鼻にぬける時代は過ぎて 音よりもはやいジエツトが飛ぶ。 山の中にとり残された詩経の民が 旧暦の雪の中で炭を焼く。
詩「かんかんたる君子」より 昭和28年(1953) 光太郎71歳
「かんかん」は、あえて仮名表記にされていますが、いくつかの意味を込めるためにそうしているものと思われます。
当方手持ちの『広辞苑』には、16種の「かんかん」が登録されていますが、そのうち、当てはまりそうなものは以下の通り。
【閑閑】 心しずかに落ち着いているさま。心ののどかなさま。
【寛緩】 ゆるやかなさま。おおようなさま。
【緩緩】 ゆるやかなさま。いそがぬさま。
【侃侃】 剛直なさま。
「コメデイヤン」との自虐を含みながらも、万事にスピードが求められる時代の流れに逆らい、ゆっくり歩もうとする決意の表明です。さりとて、頑固にライフスタイルを変えることを拒否する保守的な老人のたわごとというわけでもありません。
手控えの詩稿に書き込まれた制作の日付は12月9日。10月下旬に最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」の除幕式に参加し、いったん帰京。11月25日から12月5日まで、いまだ住民票を残したままの花巻郊外太田村に帰り、その直後の作です。
東京と太田村を行ったり来たりしながらの生活を考えていた光太郎ですが、結局は健康状態がそれを許さず、この後、東京を出ることなく歿します。