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Channel: 高村光太郎連翹忌運営委員会のブログ
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大詰めです、「生誕130年 彫刻家高村光太郎展」。

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一昨日、愛知県碧南市の藤井達吉現代美術館に行って参りました。「生誕130年 彫刻家高村光太郎展」、碧南展は3回目の訪問です。ちなみに千葉展は3回、岡山展も1回行きましたので、つごう7回目でした。
 
一昨日は最後の大きな関連行事として、神奈川県立近代美術館館長の水沢勉氏による記念講演「高村光太郎 造型に宿る生命の極性」がありました。
 
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彫刻を中心に、光太郎の造形作品を取り上げ、その背景や意義などをわかりやすく解説され、非常に興味深く拝聴しました。単に即物的な彫刻の解説にとどまらず、人間・光太郎の道程を下敷きにし、さらに光太郎絵画と智恵子絵画の比較といった点まで踏み込まれ、ある意味目から鱗でした。光太郎の絵画はやはり彫刻家としてのそれで、対象の扱い方も彫刻家的、それにひきかえ智恵子の方がもっと自由に捉えており、もっと智恵子の造型にスポットがあたってもいいのではないか、など。
 
智恵子の油絵で現存するものは三点しか確認されていませんが、その他の造型作品として、デッサンが2点、雑誌の口絵として油絵をカラー印刷したものが2点、やはり雑誌のカット(ペン画?)や、今回も展示されている紙絵などが残されています。また、手芸作品なども。
 
来年は光太郎智恵子結婚100年(ついでにいうなら詩集『道程』出版100年)。美術館、文学館関係の方、こうした企画展示を計画されてはいかがでしょうか。
 
さて、「生誕130年 彫刻家高村光太郎展」。6月に千葉市美術館で始まり、岡山井原市の田中美術館を経て、現在は最後の碧南市藤井達吉現代美術館ですが、碧南展も折り返しを過ぎました。いよいよ大詰めです。
 
折り返しを過ぎたところで入場者6,000名を超えたとのこと。後半はさらに伸びて欲しいものです。リピーターが多いそうで、ありがたいかぎりですが、まだの方にもぜひご覧いただきたく存じます。
 
下記は『岐阜新聞』さんのサイトから。
 
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さらにこちらは東海地区で載った『朝日新聞』さんの全面広告です。
 
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会期は12/15(日)まで。いよいよ大詰めです。本当に1人でも多くの方に観ていただきたいと思っています。よろしくお願いいたします。イメージ 4
 
【今日は何の日・光太郎】 11月25日
昭和22年(1947)の今日、戦後の詩2篇を補い、白玉書房から詩集『智恵子抄』を再刊しました。
 
オリジナルの『智恵子抄』は、昭和16年(1941)に龍星閣から刊行され、戦時にも関わらず13刷まで版を重ねましたが、やはり戦争の影響で龍星閣が休業、昭和26年(1951)に同じ龍星閣が復元版を出版しますが、その間、白玉書房版が刊行されていました。昭和25年(1950)の第5刷まで確認できています。
 
補われたのは「松庵寺」(昭和20年=1945)、「報告」(同21年=1946)の2篇でした。どちらも智恵子の命日(10月5日)に書かれたものです。
 
ただ、白玉書房の鎌田敬止は、元の版元である龍星閣の澤田伊四郎と十分に連絡を取っていなかったようで、この出版には若干のトラブルが生じました。

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